近年SNS上でもよく見かけるようになった「タイパ」という言葉をご存じでしょうか?
「タイパ」とはタイムパフォーマンスの略語で、「タイパが良い(悪い)」といった使い方が一般的です。
本記事では、「タイパ」という言葉の意味や使用されるようになった背景に加えて、具体的な使い方について解説します。
タイパは効率的な時間活用を重視する考え方であり、忙しい現代人にとっては様々な場面で応用できるでしょう。
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タイパの意味とは
はじめに、タイパの定義と使用されるようになった背景について詳しく解説していきます。
タイパの定義
「タイパ」とはタイムパフォーマンスの略語で、時間の有効活用を意味します。
かけた時間に対するリターンや満足度を表し、リターンが多く満足度が高ければ「タイパが良い」、逆の場合は「タイパが悪い」などと表現されます。
似た言葉に「コスパ」(コストパフォーマンス)がありますが、こちらはかけたお金に対するリターンや満足度を表します。
三省堂が主催する「今年の新語2022」にて大賞に選ばれたことで、より広く使われるようになりました。
【参考】三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2022」(外部リンク)
タイパ流行の背景
タイパはZ世代(1990年後半~2010年生まれ)を中心に注目されている言葉で、背景にはコンテンツの楽しみ方や生活スタイルの変化があると言われています。
- 映像の倍速視聴・ながら見
- ショート動画・切り抜き動画の視聴
- オンライン授業・リモートワーク
- ネットスーパーの利用
映像コンテンツはそのまま見るのではなく、倍速視聴やながら見することで、短い時間で内容を把握できる点において「タイパが良い」と言えます。
ショート動画や切り抜き動画に関しても、要点だけが簡潔にまとまっているので必要な情報を効率良く集めることができますよね。
また、近年オンライン授業やリモートワーク、ネットスーパーなど家にいながら様々なサービスを受けられるようになりました。
移動時間がかからない分、これらも「タイパの良い」行動と言えそうです。
タイパを重視する人の特徴と影響
続いて、タイパを重視する人の特徴や影響について解説していきます。
タイパを重視する人の特徴
タイパを重視する人の特徴としては、次のようなものが挙げられます。
- 動画や映画は倍速で視聴する
- 読書には本の要約サービスやオーディオブック(ながら聴き)を利用
- 移動時間を短縮している(通勤時間等)
- 家事を外注化している(ネットスーパーや家事代行等)
このように、タイパを重視する人はとにかく時間効率を考えて行動します。
本や映画などのエンタメも、娯楽として楽しむのではなく「情報」として概要だけ理解することを重視しているのかもしれません
タイパは、うまく使えば生活やビジネスにおいて圧倒的な効率化・合理化を図ることができる考え方と言えるでしょう。
タイパの影響
タイパは生活やビジネスだけでなく、私たちの周りの様々なもの・ことに影響を及ぼしています。
近年では就活のエントリーシート作成にAIを活用する学生が増え、「タイパが良く便利」などの声も挙がっています。
【参考】就活にChatGPT活用広がる 30秒でES作成「タイパ良い」-Yahoo!ニュース(外部リンク)
しかし、タイパ至上主義に対しては疑問を唱える人も少なくありません。
このように「効率や時短を重視しすぎるあまり、本質を見失ってしまう」「タイムばかりを重視してもパフォーマンスが出なければ本末転倒」といった意見を唱える人もいます。
たしかに、エンタメなどは効率を重視しすぎると楽しさがなくなってしまいますよね
タイパを追求するのも、ほどほどにした方がいいかもしれませんね。
タイパの良い行動例と実例
続いて、タイパの使い方の例文と、無駄な時間を過ごさないために実践できるタイパの良い行動例をご紹介します。
- 「プロジェクトの効率を上げるために、事前に質問事項を整理しておくことでタイパを向上させることができます」
- 「趣味の時間を有効活用するために、映画を倍速再生して1時間で視聴しましょう」
- 「タイパを重視する若年層は、ファスト映画やショート動画を好む傾向があります」
- 「タイパを意識して、長尺の動画を早送りで視聴することで、短い時間で多くの情報を得ることができます」
続いて、これらの例文からも分かる「タイパを意識した行動」についてより詳しく解説していきます。
タイパを意識した行動例
「タイパが良い」と言われる行動例には、次のようなものがあります。
- 勉強やビジネス系の動画は倍速で視聴する
- ウォーキングしながらオーディオブックを聴いて勉強する
- 無駄な飲み会には参加しない
- 会議や打ち合わせの前に質問事項等を整理しておく
こういった仕事や自己投資につながることに関しては、タイパを重視して行動することで効率化ができ、時間が有効活用できます。
筆者も実際、YouTube動画などで勉強するときは倍速視聴しています
また、ウォーキングや筋トレなどの運動をするときに、ラジオやオーディオブックを聴いて情報をインプットするのも「タイパの良い」行動と言えるでしょう。
タイパの良い動画コンテンツの例
近年ではファスト映画やショート動画、切り抜き動画など、タイパを重視する人たちが好む動画コンテンツが数多く登場しています。
ファスト映画:映画のストーリーを10分程度にまとめたもの
ショート動画:尺の短い縦型動画(~数十秒程度)
切り抜き動画:YouTubeなどに上がっている長尺動画を、第三者が短く再編集したもの
これらのコンテンツは短い時間で効率よく情報を得られるため、タイパが良いと言えるでしょう。
まとめ
今回は、Z世代を中心に急速に広まりつつある「タイパ」について、定義や背景、具体的な行動例などをご紹介しました。
タイパは時間の有効活用を重視する考え方であり、仕事や子育てなど何かと忙しい現代人から注目を集めている考え方です。
「タイパ」という考え方が登場したことで、本や映像コンテンツの楽しみ方も変わってきています。
タイパを重視した行動を実践することで、時間を効率的に活用でき、日々の生活がますます充実したものになるでしょう。